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っていっても、食べ物ではありませんです。

染料。

左が紅餅(べにもち)で右が紫根(しこん)。

紅餅は山形の農家さんが大事に作ってくれたもの。
4月から畑で栽培して7月初旬に開花した紅花の花弁を4~5日かけて少し発酵させて十分赤味をだしたものを平餅状に固めて乾燥してできる。
これ、1枚がだいたい一匁(もんめ、約3.75g)になるように作られてるのよね。唄の「はないちもんめ」ってここから来てるらしい。

毎年この時期、9月初旬に山形から工房に届きます。

もうひとつの紫根はムラサキって言う植物の根っこ。
紫色ってのは、この「ムラサキ」って植物で染めるからむらさきいろなんですよね。最初に植物の名前ありき。

で、なんでムラサキっていうかっていうと、これ、群がって咲くからだって、なんかの本で読んだ。意外と単純な名前です。

このムラサキ、昔はあちこちで栽培したり採取出来たりしたらしいんだけど、今はなんと絶滅危惧種。5年ほど前に福岡で自生しているのを発見されたのが染色関係で話題になったくらい野生のものを見つけるのは至難の業です。

これも北海道の農家さんが大切に栽培してくれている国産品種。純国産の紫根が手に入るっていうのを先月知って、こちらは初めてお願いして送ってもらったもの。染めるのが楽しみです【^^】。

どんな色になるかっていうと、こんな色です。

左が紅花で右が紫根ね。

これは去年染めたものです。
ホント綺麗な色になりますです。

どちらも中国産のものと比べて10倍以上材料の値段が違うんだけど、やっぱ、色はいいのよね。比べてるのは紅花だけだけど。

今年は何染めようかな。。。

ちなみにこの北海道産の紫根を使った出張ワークショップを今月23日に行います!
「国産のムラサキを使った染め教室」
京都市都市緑化協会さん主宰のイベントに呼んで頂きました。
京都市の梅小路公園内で開催します。
申込は18日まで。ご興味ある方は是非!

紅餅を使ったワークショップも10月末に手染メ屋でやる予定です。
しばらくお休みだった「伝統色のワークショップ」で企画します。
細かいこと決めたらまたサイトなどでお知らせしますです。

紫根の色も紅花の色もどちらも飛鳥の時代から天皇や大臣クラスの雲の上の人たちしか身に着けられなかった超高貴な色。
染め師ももちろん最上級の腕を持った限られた人たちが染めていたことでしょう。

そんな色を染めて楽しめるって、いい時代になったな、としみじみ思う。
なんか、ちょっと最近きな臭い世の中ですが、このままいい時代が続きますように・・・。

京都市都市緑化協会
http://www.kyoto-ga.jp/

「国産のムラサキを使った染め教室」
お申込ページ

手染メ屋https://www.tezomeya.com/

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