ジョシュア・ベル実験に関する一考察 ~その1

とても興味深い実験をfacebookのシェアから教えてもらった。
“Pearl Before Breakfast”

直訳すると『朝食前の真珠』。表題自体はどうも『豚に真珠』の原文“Cast not pearls before swine”のパロディらしいんだけど、2007年にワシントンポスト紙が自紙で発表したお手軽系だけどとっても面白い社会実験だ。

これ全然知らなかったんだけど、最近facebookで或る人がシェアを呼びかけて、僕の友人facebookerでも何人もがシェアしてて今リバイバルで盛んみたい。なんかシェアは6万件にもなっているとか。僕もそれで知った。

なにをしたかとういうと、ジョシュア・ベルという世界的に有名なアメリカのバイオリニストに、ワシントンDCにある朝の通勤ラッシュの地下鉄の駅で路上演奏してもらうというびっくりな内容。
ジョシュア・ベルには、ごく普通のストリートパフォーマーな出で立ちに化けてもらい彼とは分からずにして、バッハのパルティータのシャコンヌほか名曲を40分強のあいだ本気で演奏してもらう。その映像を隠しカメラで撮っておいて、駅を通る人たちの動向を観察する、というもの。

“ジョシュア・ベル 実験”なんかのキーワードでググるといくらでも情報があがってきますです。

で、この豚に真珠実験のシェアをおととい初めて見たとき、ちょっと「あれ・・?」と思うことがあって、いろいろ考えているうちにこの実験って、アートとはなんぞや、とか、モノの価値とはなんぞや、みたいな、モノづくりとその評価に関するたくさんの仮説の真偽を問おうとしている、実はすごい壮大な試みなんじゃないかと思ったので、ブログで取り上げてみた次第でございます。

だいぶん長くなるかもなんだけど、こういうことにご興味があってお時間がおありの方は、駄文にお付き合いいただけますれば光栄でございます。

まず、気になったのは、この実験に添えられている説明文章の雰囲気。facebookのシェア元がこちらなのでぜひ一度読んでください。

この文章、元のワシントンポストの記事ではない。
Standby Recordsっていうアメリカのインディーズレーベルがなぜかごく最近にfacebookにアップしシェアを求めたタイムラインに、或る海外在住日本人のfacebookerが呼応して翻訳して揚げたもの。
この翻訳されたものが国内でシェアによって多数紹介されている。

ちなみにワシントンポストの2007年の元記事はこちらで読めます。英語だけど。
こちらに、主旨の翻訳をしてくださっているブログがあります(4回に分かれてます)。

このシェアの最後の文章に象徴される「私たちは他にももっと多くの『美しいもの』を逃しているのではないか?」という仮説にちょっと違和感を覚えた。
もちろん正面切って臨戦態勢で反論したいわけじゃないし、そもそも議論するほどクラシックやジョシュアベルに関する造詣もないんだけど、そんなに簡単に『美しいもの』って定義しちゃっていいの?と。

・・・・・・・・次号へ続く

手染メ屋
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