草木の色と染作業のこと

tezomeyaのアイテムは全て京都の工房にある染め場で染め上げております。

アイテムの大きさによって、4、5点まで一度に染められますが、例えば大きなコートや布物は1点ずつの染作業となります。
まずは染めるアイテムの重さを計り、そこから染料や水、そして染料ごとの染め工程をすべて記録。
そして植物の焚きだしから始めます。染料植物の焚きだし、染色、媒染、放置を繰り返して、染め始めてから仕上がりまでは3、4日の作業日数になります。

これらの作業は、京都の工房ににいらして下されば全てご覧いただけます。そして、染め上がったアイテムは乾燥してネームとラベルを付けて隣のショップにディスプレイ。

 

国内最古で世界的にも珍しい古代の染色レシピ、「延喜式」の「縫殿寮 雑染用度」には、当時の38色分の記録が残されています。延喜式の資料をはじめ、江戸時代に多く残る染色文献を調べながら、
そして同時に有機化学を主とした現代の科学的知見を併せて参考にして、出来る限りいつでも同じ色目、同じく品質の仕上がりになる様な染め工程の工夫を日々行っています。

だから、染め工程のアップデートは日常茶飯事。店主だけでなくスタッフ全員で染め作業の改善を共有できるよう、染作業の記録と検証作業は欠かせない工程の一つです。

経験と知識蓄積からくる“勘”が染色技術に重要なのはもちろんですが、記録とその共有化、そして作業の標準化も同じように大切だと、tezomeyaは考えています。

 

それでも相手は生きもの。染料には残念ながら個体差がございます。
そして日々気温・湿度が変わります。私たちのつたない経験と技術ではまだまだ行き届かない点、わからないことが多くございます。
例えば1点1点の微妙な仕上りの差は、未だ発展途上の染め工房とご認識頂き何卒ご容赦頂けましたら幸いです。

そして、もしご不明な点がございましたらどうぞ何なりとお申し付けください。
「こんなこと聞いてもいいのかなぁ・・。」といったお気遣いはご無用です。
私たちのわかることであればすべて必ずお答えいたします。

tezomeyaは特許も取らなければ実用新案も持っていません。そもそも先人の技術を真似している私たちが、知的所有権を宣言するというところに、個人的には矛盾を感じてしまいます。
染め工程のこと、細かい技術、コツ、そして染料や媒染のこと・・・、全て包み隠さず開示いたしております。

 

そして、少しでも草木の持つ色とうまく永くお付き合いできるように、調べものと染色作業の繰り返しの日々が今日も続きます。

 

http://www.tezomeya.com

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