メールマガジン

2016年9月

皆様

いつもお世話になっております。手染メ屋店主でございます。

9月にはいってからめっきり雨が多くなりましたね。
台風10号をはじめとした水害の甚大なる被害のために亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたしますと共に、
今もまだご不便な日々を過ごされている方々が一日でも早く元の生活に戻られますことを非力ながらお祈り申し上げております。

不謹慎ながら話は変わりますが、9月のアタマに遅い夏休みを頂きまして、久方ぶりに北アルプスに行って参りました。
当方、そんなまったく自然派でもなければナチュラリストでもないですが、山登りは好きでございます。
昨年、一昨年と子供の受験の都合などで行けなかった夏の山籠もり(といっても山小屋宿泊ですが)、4日の山行を3年ぶりに番頭とスタッフ中家(子供がもう付き合ってくれないので無理やり引き込む)で過ごしました。

ときどき「なんでわざわざ山なんか登りに行くんですか?」なんて聞かれます。
で、その理由は、「大自然の雄大さを全身で感じたいから」とか、「きれいな空気を吸いたいから」とか、「俗世間から離れて解放感に浸るため」といった、高尚な理由ではありません。
理由はふたつ、それは・・

・・・・とマクラは後回しに致しまして、本日はお知らせ3つでございます!

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◎―銀座三越さんで催事中です!―◎

●期間: 2016年9月14日(水)~27日(火)10時30分~20時
●場所: 銀座三越7階リビングフロア

今回はじめて銀座三越さんからお声をおかけ頂きました。
木工作家さんとのダブル展示によるポップアップストアです。
巻き物を中心に展示させて頂いております。来週の火曜日までの2週間開催です。
残念ながら手染メ屋のスタッフは今回常駐できませんが、お近くにお越しの際は是非覗いていただければ幸いです!

今回の催事で評判よければ、次回はスタッフ常駐できるよう頑張りますのでなにとぞよろしくお願い致します。

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◎― サルでもわかるシリーズ、今年2本目です! ―◎

★手染メ屋の手習い講座 サルでもわかるシリーズ
『生活や工芸に役立つかもしれない化学の話』
●日時: 2016年10月1日(土)13時~
●場所: 手染メ屋
●費用: 1,620円
●人数: 8名 先着順 あと7名!

詳しくはこちら↓
https://www.tezomeya.com/ja/workshop/etc/tenarai-kagaku.html

勝手にシリーズ化しております“サルでもわかるシリーズ”、今年はなんと調子に乗って2本目です。
前回の光と色のお話に続いて、今回も本職にある程度近い内容とさせて頂きました。

・・・といっても、ずっぽし化学屋さんではありませんので、もちろん素人レベルの話ではありますが、
そんな小難しいことはお話しせずに、“科学と化学”のお話をしてみたいな、と思います。
そして、身の回りのことがすこしは化学な目で感じて頂けるようになったらいいな、と思っています。
いや別にそんなことできても何の得にもならないかもしれませんけど、ちょっと違う見方になることで、楽しいことや面白いことが増えるかもしれませんし、
もしモノづくりなんかをされている方でしたら、普通に過ごしているのにこれまでとは少し違った刺激が入ってきたりするかもしれません。
もちろん、お仕事や手作業に新たな気づきなんかも出てくるかも、です♪
出てこないかも、ですが(笑)。
もしご興味おありの方がいらっしゃいましたら是非是非お申込み頂けましたら幸いですm(__)m

https://www.tezomeya.com/ja/workshop/etc/tenarai-kagaku.html

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◎―速報! 秋冬受注会を今年も10月に開催します!―◎

●日時: 2016年10月21日(金)~23日(日)
●場所: 新宿 京王プラザホテル

一昨年より開催いたしておりますホテルの一室を使っての秋冬物受注会、
今年も開催させて頂きます!

昨年同様、番頭と店主がホテルでお待ちしております。
百貨店とは違い、店員さんの厳しい目(笑)を気にすることなく
ガンガン当アイテムをお手に取ってお試し頂ければと思います。
注文染めのご相談ももちろん大歓迎です。

この秋デビューのカシミヤアイテムをはじめ、そのほかのニットアイテムのお披露目もさせて頂きます!

詳細はまた来月お伝えいたします。
是非この機会に皆様お越しいただければと思います!

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・・・・
“景色”と“生”です。

「馬鹿と煙は高いところが好き」よろしく、当方も高いところが好きです。
ただ、矛盾するようですが、状況によっては当方きわめてひどい高所恐怖症でもあります。
例えば、フリーフォールやジェットコースター(それ自体が大の苦手)でてっぺんに上がった時などは死ぬかと思いますし、観覧車を楽しめる方々の気が全く知れません。
あぁ、高いビルも苦手です。できれば下なんて見たくないです。
でも、山の上から見る景色は大好きです。高ければ高いほど、下界がさっぱりわからなくなるところなんてもう死ぬほど好きです。
昔、時々両親に連れられて登りに行った山から見た景色は今でもしっかり覚えています。
当方は別に山岳部もワンゲル部も通過したことはないですが、今でも結局家族と一緒に登りに行くのは、あの景色を観たくて、それだけと言っても過言ではないです。
中房温泉登山口から4時間ほどでたどり着く標高2712mの山小屋のデッキから見える景色は、当たり前ですが、やはりあそこに行かないとみることができないわけでして、
そこに行って、生ビール(そうです、今どきの山小屋にはなんと生ビールがあります)片手に煙草ふかしながら東鎌尾根から槍ヶ岳をずらっとみてると、まぁ大抵のことはどうでもよくなります。ただ観て、ただ飲んで、ただふかすだけです。
そして、そのシンプルな時間が、とても心地よいです。

もう一つ、“生”は“ナマ”じゃないですよ。“セイ”です。
生きてる、ってことです。
山登りには絶対守らなければいけない重大事項があるらしいです。
それは、「死なないこと」だそうです。
もちろん高山植物に負担をかけないようにとか、絶対ゴミは持ち帰るとか、やむなく屋外排泄する際でも水に溶けるティッシュを必ず使う(基本は持ち帰る)とか、いろいろルールはありますが、一番大切なルールは、「生きて帰ってくる」だそうです。
当方のような安全な夏山ルートしかやらない超お気楽なハイカーであったとしても、簡単に死ねます。
実際に縦走してると、足場20cmもないような岩稜を支え無しで通らないといけないようなところがたまにあります。
メジャーなコースにもかかわらず簡単に迷いそうなルートなんかもあったりして、まぁ、当方たちのような誰でも行けるルートでもそうなのですから、上級者の方たちなんておそらく常に死なないために行動してらっしゃるんだろうと思うのです。
晴れてて風が無ければなんてことない山道なのに、天候が急変して雨が降ったり突然霧で視界が遮られたり強風が吹いたり、そんなことがあると、突然そこは“死にそうな場所”になります。そしてその場での“自然”と当事者との間には、例えば人間同士のやりとりのようないわゆる“情”などという甘っちょろい複雑怪奇なものは一切なく、全く手加減なく、容赦なく、感情なく、シンプルに人に“死”を与えます。いや、与えるなんてことも自然は思っていないはず。「あ、死んじゃったの?そぉ。」みたいなもんでしょう。
両端切り立ってての巾1m程度の岩場の稜線なんかを登攀していると、これちょっと岩踏み間違えてバランス崩したらたぶん直下に落ちて大根おろしのように岩壁に削られながら簡単に死んでいくのだろうな、などと思います。
そして、そういうところは一歩一歩きわめて集中してます。適切な岩場に脚を置き、置いた脚に徐々に重心を移動して、そのまま岩を落とさずにすっと後ろの脚を抜いてまた次の一歩、そんな地味なことにずっと集中してます。
そして、その時も、たいていのことはどうでもよくなります。ただ、動くだけです。シンプルです。死なないために。

・・・なんて偉そうに書いてるわりにはトレーニングちゃんとしないしテント泊は大変だから小屋泊だし本当になんちゃってなのでおこがましいのですが、山は大好きです。
そして、当方のようなうわべだけのもどきな山ファンでもこんな程度で好きになるんだから、
これに本気でヤられてしまう人間がもちろん出てきてしまって、そういう方々がいわゆる「山屋(やまや)」さんとか「山男」さんになってしまうんだろうな、なんて思います。
自分はそれほど思い切りもよくなければ勇気もなく、また、別にハマってしまっていることがあるので、ちょろっと体験して楽しんだだけでまたすぐ下界に戻ってしまうのですが、
さっきお話ししたような「シンプルな時間」を過ごすことにこの上なく魅せられてしまう人は、本当にほかのことがどうでもよくなってしまって、ずっと山になってしまうのかな、なんて思うのです。
そしてその状況と心持ちは、上高地の人ごみに帰ってきて「あぁ、生きて帰ってこれた」なんてその程度で満足している自分には決してわからない次元のことなのかな、と(笑)。

・・・以上、例のごとく何の役にも立たないマクラと3件のお知らせとでした。

秋冬新作の縫製がもうすぐ仕上がってまいります。仕上げの染め、スタッフ中家と頑張りますっ!
今後とも宜しくお願い致します。

追伸その1
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追伸その2
時々手染メ屋お知らせメールをお送りさせていただいておりますが、ご迷惑でしたらこのままご返送くださいませ。
以降、当方からのメール送信はご遠慮させていただきます。

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天然色工房 手染メ屋
店主 青木正明

〒604-0983
京都市中京区麩屋町通夷川上る笹屋町456-2F

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