2019年1月

皆さま

寒中お見舞い申し上げます。tezomeyaです。
本日の京都は、冷たい氷雨が降り続いております。

昨年末は“平成最後”の年末メルマガを配信できず失礼いたしました。
後程紹介いたします書籍の執筆のため、年末年始は工房に缶詰め状態でして、メルマガを書く心と時間の余裕がありませんでした・・。

例年お伝えしておりますtezomeyaアカデミー賞の報告もしないまま年が明け、そして既に一ヶ月。
気にして下さっていた方などいらっしゃらないかもですが、一応各スタッフの1本を軽く紹介いたします。

【店主】
1位:ダンシングベートーベン
~モーリスベジャール、やっぱり凄すぎだな、ということの再認識映画でした。

【番頭】
1位:カメラを止めるな!
~単純に娯楽映画として楽しめました。あ、でも「万引き家族」も・・

【スタッフ中家】
撰無し
~今年はあまり見なかったので・・、すみません。

映画と言えば、tezomeyaの公式ブログ「tezomeya note」で最もアクセス数と書き込みの多い記事が或る映画を見てのテキストなんです。
これは、インターステラーというSF映画を見た店主が全く門外漢ながら偉そうにも科学考証をしてしまっているものでして・・・

・・・とマクラは後回しに致しまして、本日はイベントと書籍の宣伝です!

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◎―ラックカイガラムシの学会で発表します!―◎

●第三回ラック研究会・講演会
・日程:3月2日(土)13時~17時
・場所:京都府立大学下鴨キャンパス 稲盛記念館104講義室
・費用:無料

↓↓詳しくはこちら↓↓
https://www.facebook.com/events/376275566509325/

ラックカイガラムシ、ご存知でしょうか?
tezomeyaでも2度ほどワークショップで使わせて頂いている。動物染料です。
ラックは染料だけでなく、古くから薬、樹脂として使用されています。

正倉院にも薬物としてたくさん保管されています。
実は、染料よりも、樹脂としての利用の方が圧倒的に多いれっきとした産業動物です。
日本ではあまりなじみが無いかもですが、世界的には、蚕の次に有用な産業動物だ、という見方もあるくらいです。

ラックカイガラムシってなに?どんな生態系なの?何に使うの?
そんなラックにまつわることをいろいろ研究・発表する会です。

その中で、ラックの顔料について、店主も講演させて頂くことになりました。
学会と言ってもお堅いものでは全くありません。
もし、ちょっとでもご興味がおありでしたらぜひぜひご参加いただけましたら幸いです!

↓↓詳しくはこちら↓↓
https://www.facebook.com/events/376275566509325/

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◎― 3月下旬にtezomeya初めての著作が出版されます!― ◎

●おもしろサイエンス 天然染料の科学(仮名)
・サイズ:単行本160ページ(予定)
・価格:1600円(税別、予定)
・出版社:日刊工業新聞社
・発売日:3月下旬(予定)

製造業の方々の愛読誌「日刊工業新聞」さんからご依頼頂き、僭越ながら書籍を執筆致しました。
天然染料にまつわる様々な話を、40トピックほどに分けて、分かりやすく解説させて頂きました。
染色のHOW TO本ではありませんが、染め方の紹介もしています。
1冊読めば、「天然染料って面白い!」と感じて頂けるような内容になったと思っています。
まもなく日刊工業新聞社さんの新刊情報にも掲載されると思います。
次回のメルマガではもう少し詳しいお話しが出来ると思います。
発刊されましたら、ぜひぜひお手に取って頂ければ嬉しいです!

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2016年1月に書いた記事なのですが、今も安定してアクセスと書き込みがございます。

インターステラーはクリストファー・ノーラン監督による2014年のSF映画です。
日本では2014年から2015年にかけて封切されていたと思います。
異変だらけの地球に見切りをつけて、人間が居住可能な系外惑星を科学者が探査しに行く中で描かれる人間愛、という宇宙系冒険系ヒューマンドラマ的なものでして、いろいろ話題となった人気作品でした。
その中で注目された話題のひとつが、科学考証にキップ・ソーン博士が関わった、ということでした。
キップ・ソーンさん、LIGOというアメリカの馬鹿でかいL字型観測機を使って重力波を検出したことで2017年にノーベル物理学賞を受賞した世界的物理学者です。
この映画の科学考証の時はまだノーベル賞受賞していないのですが、宇宙本を読んでいると時折出てくる方なので当方も名前は憶えていて、この映画は科学考証がとてもしっかりしている、というところでもとても興味があったのです。

とは言いながら結局封切では見ることができずにDVDになってから自宅で観て、なんかちょっとしっくりこなかったので、それについて長々と書いてしまったのがこの記事です。
もしよろしければご覧くださいませ。長いですけど・・。
http://tezomeya.com/jpblog/2016/01/18/%e6%9c%ac%e5%bd%93%e3%81%ab%e7%84%a1%e9%a7%84%e3%81%aa%e3%81%8a%e8%a9%b1%e3%80%80%ef%bd%9e%e3%80%8e%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%82%b9%e3%83%86%e3%83%a9%e3%83%bc%e3%80%8f%e3%82%92%e8%a6%b3/

簡単に言うと、この映画は科学考証しっかりしてるって言ってるけど、最初にたどり着いた惑星って宇宙で存在しえないんじゃないでしょうか?
と言ったようなことを書いたのです。
一応、計算などをして。

その半年後位からアクセスと書き込みが増えてきました。
染色と全然関係ないにも関わらずです。
調べてみると、「インターステラー 科学考証」で2ワード検索すると、なんと1行目に出るのがこのページなんです(今もです)。びっくりしました。

ですが、昨年の夏に、
「あなたの計算、完全に間違ってます」
と言う書き込みを頂きました。
そして、調べてみると、確かに、当方が計算に使用した式が、映画で表現されている太陽(ブラックホールですが)には使えない式で、別の式を使用しなければいけなかったのです。
素人はこれだから駄目ですね・・・。

天然染料の仕事で言えば、
「紅花ってアルカリで抽出してきれいに染まるって言うからアルカリ液で抽出したけど、その液では全然染まらないじゃないかっ!」
と、染める前に中和が必要だ、ということをご存じない方が文句を言っているようなものでしょう。

その後もいろいろ書き込みがあり、再度またご専門らしき方から同様の指摘を年初に書き込み頂き、執筆が終わり脱稿して少しの間落ち着いたので、そこで、件の記事に「このテキストは間違っていますごめんなさい」といったお断りを入れさせて頂きました。

間違った記事なので、もう削除しようかなとも思ったのですが、この記事に書いて下さっている書き込みがなかなか面白いのです。

こんな重箱の隅をつついたことばかり書いて面倒臭い奴だ、と煙たがる方
いやいや指摘していることはもっともだし面白いよ、とフォロー下さる方
こんな考え方もあるんじゃない?と(あまり科学的ではないのですが)提案して下さる方
上述のように、おそらく専門家でちゃんと当方の間違いを指摘して下さる方
当方の間違いを指摘くださった方に苦言を呈する方、
などなど・・・

ネット社会では様々な意見が飛び交っていますが、その縮図自体が、このページで垣間見えたような気がしました。
tezomeyaのブログ記事で最も様々な意見が飛び交い活発な場となっている記事を消すのはもったいないぞ、と思っております。
天然染料に関わる話では無いことが大変残念ですが(笑)。

そしてこの記事を消さない理由はもう一つ。

話題の惑星が存在するか否かの計算を始める時に、「不勉強のため自分の知らない理論や考え方があるのではないか」と言うことを一切考慮することなしに、「キップ・ソーンさん、間違ってるんじゃない?」などと、事も有ろうに後のノーベル賞受賞物理学者さんに対して勝てる訳の無い喧嘩を売ってしまっていた自分の大馬鹿さ加減を反省するために、です。

この仕事をしていると、自分が如何にまだまだで経験と知識不足なのか、と言うことをよく感じます。
17年前にtezomeyaを始めた頃よりも、ずっと多く、そう感じます。
これは、以前より少しは知識と経験が増えたことにより、以前より見えたり感じたりできる範囲も増え、そうなったことで、いかに自分が知と技の入口あたりでうろうろしてるだけなのか、と言うことに気付けるようになったからなのかな、と思います。
すなわち、17年前の自分に比べて今の自分の方が、少しは自分の未熟さ加減に気づいているかな、と思っています。

そんな、自分の専門のところではなんとか気づけたことが、こと専門外のことになると、全く功を奏していなかったのです。
物理学や天文学にちょっと興味があるだけで、その深淵を感じるようなちゃんとした勉強などこれっぽっちもしていない当方が、蚊の鼻毛程度の自分の拙い知識だけで、ノーベル賞物理学者さんと対等以上に議論しようとしていたのです。
もう、穴があったらすっぽり入って上から土で埋めて絶対に見えないようにして頂きたいくらいです。本当に。

今回の書籍の執筆で、改めて自分が如何に知識不足か、と言うことも分かりました。
そういったこともあり、このブログ記事は、自分への戒めに遺しておこうと思った次第です。

「そんないい加減な奴が書いた本など読めるかっ!」
はい、おっしゃる通りです。
ですが、一応専門に関しては、以前に比べれば少しは謙虚になっているような気がします。
3月下旬に出版予定の書籍は、今の自分の最大限の質と量による出力です。
インターステラーのエセ科学考証話よりは、まともに書かれていると思います。

これからも日々精進に励みたいと思います。
もし今後、店主がちょっとでも鼻持ちならないことを言いだしたら、「インターステラー」とそっと告げてください。
それで、はっと我に返ると思います。

・・・今回も長々とすみません。しかもまた書籍の宣伝してます。
それだけ力を入れて書かせて頂いたものなのだ、と言うことでお許し頂けましたら幸いです。

引き続き本年もtezomeyaをご愛顧のほどなにとぞよろしくお願い致します!

追伸その1
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以降、当方からのメール送信はご遠慮させていただきます。

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天然色工房 tezomeya
店主 青木正明

〒604-0983
京都市中京区麩屋町通夷川上る笹屋町456-2F

TEL 075-211-1498 FAX 075-200-3877

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