草木染めオーダー
糸・布・着尺のお持ち込みでの注文染めも承っております。こちらのページはそういった注文染めについてのご説明です。 ご不明な点などございましたらお気軽にご相談ください。
糸の注文染めについて
お持込の絹糸、綿糸、毛糸なども染めさせて頂きます。
色目は「草木が生むtezomeyaの色」にある色のほか、ご希望に沿えるようご相談で決めさせて頂きたいと思います。
お気軽にご相談ください。
糸染めの料金
一色10gあたり275円(税込)から。
最低料金 一色あたり5500円(税込)
着尺の注文染めについて
お手持ちの白生地を草木で色無地に染め上げます
やさしく深くなんともいえない天然染料の色彩が一番映えるのは、やはり絹地です。上代のいにしえから私たち日本人の審美眼を養ってくれてきた気品ある色目は全て草木からでした。
既に平安時代には完成されていたそういった数々の色目の染め方を、当時の文献を参考にしながら少しでも当時の彩りに近づくように。そんな色になるようtezomeyaは日々精進と勉強を致しております。
お手持ちの白生地をお持ち頂ければ、その時点での知識と技術を総動員して染めさせて頂きます。使用する染料も、通常の染めとは違う草木を使います。お値段は高めですが、御期待にお応えすべく全力で取り掛からせて頂きます。是非一度tezomeyaの着尺染めをご利用ください。
なお、色名に時折「擬(もどき)」という文字が入っているのは、上代の染め師に対する敬いからくるものです。とても彼らのような、何十日もかけて素晴しい染めをするだけの時間と技術が当方にないがための言い訳でもあります。
着尺の草木染めオーダー色
この他にも時期やタイミングによっては染められる色がございます。ご要望ズバリに色あわせをする染色はできませんが、できるだけご希望のお色目に合う様検討いたします。お気兼ねなくご相談ください。 なお、着尺1反の染代の最低価格は55,000円(税込)からです。
黄櫨染(こうろぜん)擬
染代税込価格:159,500円/着尺1反
ハゼノキとラック(花没薬、アジアのカイガラムシ)で染めます。延喜式によると平安時代は櫨十四斤(約9.5kg)と蘇芳十一斤(約7.5kg)で生地1反を染めていました。蘇芳は色褪せしやすいので、当工房ではラックを使用します。天皇のみが着ることのできたいわゆる禁色で、彩の混み入った赤茶色に仕上がります。麹塵同様、この色も演色性がはげしいです。
麹塵(きくじん)擬
染代税込価格:137,500円/着尺1反
刈安(かりやす)と紫根(しこん)を使って染めます。青白橡(あおしろのつるばみ)と同じ色目といわれ、延喜式によると当時も刈安と紫根を使っていましたが、その使用量がものすごく、生地一反を染めるための刈安はなんと70kg近くだったそうです。天皇のみが着ることの出来る禁色で、何とも言えない緑系の色に仕上がります。この色はとても演色性がはげしく光源によって見える色が大きく変わるのでも有名です。実際に染めた色は上の見本とは違いとても複雑なものになり、蝋燭や白熱電球などの下ではベージュですが、日光で見るとグリーンに見えます。
紫(むらさき)擬
染代税込価格:110,000円/着尺1反
染料は紫根(しこん、ムラサキの根)のみを使って何度も染め重ねます。平安の頃には「深紫」と書いて「こきいろ」と読む色があり、これは延喜式によると紫根を20kg使って何度も染め重ねをして濃い紫色に仕上げていたようです。紫は最も古い時代からの高貴な色目。603年の冠位十二階からずっと最高の色位です。上代の深紫までは無理ですが、tezomeyaでは紫根で何度も染めて彩りよいすこし青寄りの紫の色無地に仕上げます。
刈安染(かりやすそめ)
染代税込価格:110,000円/着尺1反
染料は色名と同じ刈安を使って黄色に染めます。刈安はイネ科の植物でススキに良く似ています。わが国では黄色を染める最も古い染料の一つで、正倉院にも刈安色の和紙が沢山残っています。603年の冠位十二階の色位以外には位の高い色として扱われてはいませんが、中国では古くから天子の色としてもてはやされていました。クチナシやキハダなどと違い少々青味が見えるくらいに純な黄色が刈安染の特徴。気品ある色目に仕上げます。
朱華(はねず)擬
染代税込価格:110,000円/着尺1反
染料はクチナシの実とアカネの根を使ってオレンジ系の色に染めます。奈良時代より紫と同じく高貴な色として扱われていた朱華は、その後平安時代に「黄丹(おうに)」という色名に代わり皇太子のみが着用できる色目にまでなりました。その黄丹は平安時代の延喜式によると紅花十斤(約7kg)とクチナシ一斗二升(約10L)を使って染めていました。紅花は色褪せが早いため、tezomeyaでは紅花の代わりにアカネを使用します。明るい元気な赤味のオレンジ色に仕上がります。
鈍(にび)
染代税込価格:110,000円/着尺1反
染料は矢車附子(やしゃぶし)の実を使用します。この色目は位にあまり関係なく昔より喪に服する気持ちを表す色だったようで、濃い鈍色であればあるほど近しく親しい方が亡くなり悲しみにくれている様子を表していたとのこと。現在ではそのようなことは無いのでもちろん常時にもお使いいただける色です。矢車附子の実を煮た液に浸けては鉄と発色させ、何度も染めます。鈍色の濃淡にはある程度ご希望に沿えると思います。
鶯茶(うぐいすちゃ)
染代税込価格:110,000円/着尺1反
染料は楊桃(やまもも)の樹皮を使用します。くすんだ宇治茶色といった風情のとても合わせやすい色目と思います。色名通りの鶯色が茶味にふれた色で、四十八茶百鼠のひとつとして、江戸時代に町人文化でもてはやされた色のひとつです。楊桃の樹皮を煮出して、何度も染め重ねては金茶色に仕上げ、後半に鉄を加えて色をくすませてこの色に仕上げます。
緋色(あけいろ)
染代税込価格:110,000円/着尺1反
アカネの根を使って染めます。緋(ひ、あけ)とは古来からの呼び名で「赤」のこと。でもその色合いは今の真っ赤ではなく、少し褐色がかった若干渋い赤です。延喜式による「浅緋(あさきあけ)」が緋色のレシピと同様といわれており、アカネ三十斤(約20kg)を使って染められていました。通常の染料ではなかなか出そうで出ない色調で、法衣や訪問着など良くご依頼を頂く色です。
注文染めのご依頼方法
ご来店いただける場合の注文の流れ
(1)ご依頼の布や糸などをお持ちの上、ご来店ください。
(2)ご依頼品を拝見、 ご希望をお伺いして注文を受付。ご依頼品をお預かりします。
(3)染色中・・・
(4)染め上りましたらご連絡致します。ご来店、発送ご希望かをご指示ください。
(5)染め上り品をご確認の上、代金をお支払ください。
ありがとうございました。
ご来店いただけない場合の注文の流れ
(1)まずはメール・お電話などでお問い合わせください。ご希望をお伺いします。
(2)ご依頼品をお送り下さい。現物確認後ご相談の上、ご注文を受付しお預かりします。
(3)染色中・・・
(4)染め上りましたらご連絡、発送致します。
(5)染め上り品をご確認の上、代金をお支払ください。
ありがとうございました。
お問い合わせ・ご注文はこちら
お問い合わせ・ご注文の際は、次の内容をご記入下さい。
・ご依頼品のアイテム名(糸や布の種類など)
・ご依頼品の組成(綿100%、麻50%絹50%…など)
・ご希望の染め色、または染料
・ご連絡先(メールアドレスや電話番号)
お電話・FAXでもお気軽にどうぞ
TEL:075-202-7655
FAX:075-200-3877
11:00~18:00 日・月・火曜定休
※祝祭日は営業
草木染めオーダーでの
ご注意
・色見本をご参考にご希望の色をお選びいただき、染める糸、または布とご一緒にご依頼下さい。
・ご依頼、ご相談はご来店、お問い合わせフォーム(メール)、お電話、FAXのいずれでも結構です。
・仕上がる色は、綿、麻、絹、毛といった素材の違いによって変ります。又、例えば同じ絹でも糸や布の種類が違えば色もやはり変ります。初めて染めるアイテムは仕上げてみないと色がわからない、というのが正直なところです。
・上記のような状況のため、色合わせということが必然的にほぼ不可能です。仕上がる色の雰囲気をある程度予め確認されたい場合は試し染め(有料)をいたしますのでご相談下さい。
・一度にご依頼いただけます量は、1色につき糸で2kgまで、布で6㎡までとさせていただきます。それ以上のご依頼は別途お問い合わせ下さいませ。
・染め期間は1ヵ月を目安とお考え下さい。
・tezomeyaで扱っている糸や布(益久染織研究所製)もいくつかございます。また、信頼の置ける素材屋さんのご紹介もしております。お気軽にご相談ください。