tezomeya ブログ
宴会にて
チベットの暴動、また大変なことになってる。
別にボクは中央アジア通でもないし、大乗仏教推進派でもないし、
チベットに知り合いがいるわけでもない。
でも、いろんな紛争が起こるたびに、悲しくなる。
今回のチベットもそうだ。
これは周りの人が普通に新聞見て思うのと同じ程度だけど。
集団イデオロギーの違いが集団紛争を起こして、戦争になる。
で、人が死ぬんだ。
戦争ってなんだろう
小学生みたいな疑問。
でも、小学生の息子に聞かれてもちゃんと答えられない疑問。
あいかわらずわからん。
でも、こないだ、宴会で、この問題を考える時に
とっても重要な要素になるようなことに出合った。
「こと」っていうか、「ヒト」だ。
その宴会で、フランスの外人部隊で軍事活動を
していたヒトとお話したのだ。
そう、いわゆる「傭兵」だ。
日本人です。はい。
映画「ブラックホーク・ダウン」の題材にもなったソマリア紛争の
鎮圧にも部隊配属されたりしてたそうだ。
彼はボクが始めて会った
戦争のことを「知ってる」ヒトだった。
いや、母方の祖父がいた。
おじいちゃんは旧日本陸軍の士官で
フィリピンでひどい目に会ったヒトだったそうだ。
でも、そのおじいちゃんは、ボク達孫には戦争の話は
一言もせずに天寿をまっとうして死んでいった。
だから、実質的にはやはり彼がはじめてだ。
彼の話は、ちょっと不思議な世界の話だった。
彼に対して失礼を省みずに言うならば、彼の
話には、その考え方の根本のところで、僕らが
知らないわからない何かが存在する。
で、その「何か」が、話をずっと聞いているうちにちょっと
わかったような気がした。
それは、「死なない為に」ということみたいなのだ。
部隊が上層から命を受けて起こすミッションの際も、
個々が戦闘中にできるだけ冷静に考え行動する際も、
彼の話で常に聞こえるのは「死なない為」にすることだ。
どうも、「戦争」状態で実際に戦闘をしている人たちは、
相手をやっつける為に行動をしているのではないようだ。
「死なない為」に行動しているらしい。
「敵」というものは、ミッションの完遂に対して障害となる
全ての事象をさすようだ。彼の話ではそうらしい。
それは排除するものだ。
だって、それを排除しないとこっちが死ぬから。
もちろんミッションの完遂が部隊の最大目標だ。
でも、死んでしまってはミッションの完遂などありえない。
だから、絶対に死んではいけないのだ。
そして、死なない為に障害を排除する。
ただ、それだけのこと、らしい。
そんな話を、冷静に彼はしていた。
決して熱く語るわけではない。淡々と、だ。
戦争とは、死なない為になされている現象?
イデオロギーの違いがぶつかると、自分のイデオロギーが死なない為に行動する?
その極みが戦争?
自分、もしくは自分のイデオロギーがなくならないために相手を排除するのが
戦争?
なのか?
そんな短絡的に「戦争」って文字を説明できるわけがないよな。
なんか、知ったかぶりみたいじゃないか。
・・・・・。
わからん。
戦争ってなんだろう
もっと考える。
でも、とにかく、このコトバのことを考える時に、
彼が話していた事柄は“排除”してはいけない、と思った。
まだわかんないけど。
チベットと中国が話し合いの席につきますように。
合掌。
店主@手染メ屋
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