取材のこと

１１月もいろいろあった。
引越したり、染めのワークショップ久しぶりにやったり、
着尺の染めでテンパったり（死語）、イベント出たり。

また思い出しながらブログに書きますね。ハイ。

でも、今日はお気に入りのお店での取材のこと。
取材って言っても手染メ屋のじゃないよ。だから。

大好きな日本酒バー「よらむ」。
見た事の無い日本酒ばっかり置いてある、日本酒だけのバー。
しかも店主はイスラエル人。
ネタとしても十分面白い酒処だから、京都でも知ってる人はよく知ってる結構有名な店だと思う。
特に在京の異邦人はみなご存知でしょう。

そこがＮＨＫに出ることになって、
よらむさんから「サクラで来て。酒代タダで飲んでいいから♪」
なんていう甚だ光栄かつよだれがたれるお声を掛けていただいて、
のこのこと行った。

カメラ回す間、好きな酒を飲んでよらむさんと話せばいいわけだ。
ＮＨＫのおごりだそうだ。
よらむさんのハラが痛まないことを知って、ボクはたっかいたっかい酒ばかり飲ませていただいた（笑）。

これ、カメラ回されてるよらむさん

男前の４０代さんです。
でもね、男前だけじゃないよ、よらむさんは。

酒のうんちくでも、民俗音楽とロックの関係性でも、アートというコトバの定義でも、パレスチナ問題の考察でも、どんな内容でもいい。
僕はこのヒトと話しをするのが大好きだ。

よらむさんは、自分の定規がちゃんとある。
で、どんなことでもその定規に沿って話をする。
ごく当たり前に。

お客さんだからって全然遠慮しない（笑）。

でも、自分の定規と他人の定規が違うのもとってもよくわかってる。

だから、他人の定規を壊す気なんて毛頭ない。
自分と相手の定規の共通点を見出すこともしない。

つまらない議論の終結にありがちな
「結局、僕たちが言ってることっておんなじことなんじゃない」
なんてまとめ方絶対しない。

「あ、アオキさんのその見方、おもしろいね」
でなごむ。

ボクも
「えぇぇっ！？　やっぱよらむさんの言ってることわかんないや！」
って気持ちよくのたまう。

ごく当たり前に。

この、ごく当たり前のことがごく当たり前のまま為されてるスペースって、
そんなに無いんだよね。
だから好きです。よらむさんのバー。
日本酒もホントおいしいし。

で、話は戻るけど、この日はカウンター席はみんなサクラ。
ウチはボクと番頭が参加させてもらえました。

よらむさん、全然ディレクターさんの言うこと聞かないんだよね（笑）。

やらせがいやだったみたいで、ディレクターさんが
「あの、ボクがハイって言ったらお酒ついでお話する真似してもらえます？」
なんていったら、どうもマネって言葉に引っかかったらしくて
勝手にお酒ついで合図待たずに会話始めてたし。

よらむさんとしてはとっても不本意な取材だったみたい。

彼としては、自分の気に入ったお客さんだけに来てもらって
自由にバーをやっているところをフリーで撮ってくれるのが
一番このバーの雰囲気が出る、って考えてたみたいだから。

でもさ、ほら、よらむさん、相手はＮＨＫだから。
しょうがないよ。

って、こないだ飲みに言ったときに話したけど、
「もう取材は受けたくないなあ」
だって。
「３時間くらい流して撮ってくれるドキュメンタリーだったら出てもいいかな」
だって。

あはは。

これ、取材されてるとこ。

１２月１０日１９時１０分からＢＳ－ｈｉ「ＣＯＯＬ　ＪＡＰＡＮ！」と
１２月１４日００時１０分からＢＳ－１「ＣＯＯＬ　ＪＡＰＡＮ！」（再放送）
って番組で放映されます。

ボクもちょっとインタビューされたのが出るかも。
ヒマだったら観てみてください♪

あんだけタダ酒飲ませてもらえてほんとラッキーだった。
ＡＦＳも２杯も飲んじゃったし。
ＮＨＫさんありがとうございました。
いつかウチにも来てくださいね♪

※「よらむ」のサイト
http://www.sakebar-yoramu.com/

店主＠手染メ屋
https://www.tezomeya.com/