tezomeya ブログ
桂枝雀のこと
こないだの火曜日、友人のヒメノさんとこの事務所で
先月に引き続き開催のサロンイベント。
そこで落語を見てきた。DVDでだけど。
先月コーネリアスのDVDみせてもらって、うわっちょ、って感じだったので
今月も楽しみに伺いました。
今回のイベントのオーガナイザーは家主のヒメノさん本人。
お題目は『桂枝雀』。
彼が落語好きだってのは知ってたけど、あんまり詳しく話し聞いたことなかったし。
枝雀って、自殺してるんだよね。それは知ってた。でも、この人の落語ってちゃんと聴いたことなかった。
っていうか、物心ついてからちゃんと落語自体を鑑賞したことなかった。
なので、落語がどんなエンターテイメントだったのか、というのを体験するのが一番の楽しみだったわけだが、
枝雀の落語は、予想していた落語とだいぶ雰囲気違ってた。
不思議な落語だった。
ツボ(ボクの)に入るところと、癇に障る(ボクの)ところの差がすごく大きくて、なんか安心して聞いてられないっていうか。
いや、笑えるところはものすごい笑っちゃうんです。でも、今風に言うとイタいところもあって、うーん・・、みたいな。そのコントラストが大きくて。
落語って、こんなに落ち着きなく聞かないといけないものなのかな、と思いながら噺を聞いてました。
全く同じ噺をね、師匠の米朝さんがすると全然違うわけですよ。
ヒメノさんが面白いことをしてくれて、
「替わり目」
っていうおんなじ噺を、米朝さんと枝雀さんで連チャンで聞かせてくれたわけです。
もう、ね、ぜんっぜんっ違うわけ。
米朝さんは、落ち着いた口調で心地よく笑いを流してくれるんです。
大笑いするトコはないです。でも、ニコニコしながら、安心しながら聞ける。
「あぁ、芸ってのはこういうもんなんだな♪」なんて思いながら。
ボクみたいな超初心者でもわかる完成度の高さです。
ひるがえって、枝雀は、飛ばしまくります。がったんごっとんと。
うわっぁはっはっは! ってとこと、 あっちゃぁぁ・・。ってとこが隣り合わせ。
なんかね、関係ないかもだけど、危なっかしい雰囲気が憂歌団の木村充揮っぽかった。
これは、好き嫌いはっきり出る人なんでしょう。
ぼくは・・・、まだわかりません。
今のところ、お金払って落語を楽しみに行くんなら米朝さんだ。
でも、枝雀さん、気になるんだなぁ。
ちょっとスリリングな彼の高座、他の噺も聞いてみたいなぁ。
もう生で聞くことは不可能ですが、残念ながら。
かおっかな、dvd。
・・って、このイベント来るたびに毎月新ジャンルのDVD買う羽目になるのか?
いや、でも面白かったです。来月も楽しみにしてますよ。ヒメノさん♪
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