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tezomeya日記

桜染めワークショップ報告

先週の20日(金)春分の日に今年第二回目の
『伝統色のワークショップ』を開催しました。

今回は桜の樹皮や枝を使って桜色を染める、というワークショップ。
普段の伝統色イベントは、主に平安時代以前の一つの色目をとりあげて
それを昔の染め方法を参考にして染めるというものですが、

今回の桜染めはちょっと趣旨を変えてみました。

これ、染めに使った桜です。焚き出した後の樹皮。

桜で染めて桜色を出す、っていうのは、多分古い方法じゃないんだと思います。

ボクの知る限りでは、あの人間国宝の志村ふくみさんあたりが広めた手法なんじゃないか、と。

これ、有名な話なんですよね。桜の樹皮で桜色って。
で、その樹皮は、桜の花が開花する直前でないとだめだ、っていう。

実はこの話、昭和56年以降の光村図書出版さんの中学二年の国語の教科書に
掲載されてるんです。今でもですよ。
だから、染めをやっていない人でもご存知の方が多いんですね。

この文章に打たれて染めに興味をもたれた方も少なからずいらっしゃるようです。
僕はこの昭和56年には中学三年でして、微妙にタイミングがずれてて
知らなかったんですけどね^_^;。

で、この話が本当かどうか、ということで、昨年手に入れた樹皮で染めてみたわけです。

自分でこれまで染めてみて、確かに開花前の樹皮だと赤みが強い色目が出てました。
それを皆さんで確かめようかな、と。

何度か染めるうちに1回目の焚きだし液は捨てるほうが赤みが増すような気がしたので、
今回のワークショップでも1回目の染液は使わずに、2回目と3回目(それぞれ30分沸騰させて)の液を使って染めました。

そして、開花前の樹皮と枝が手に入ったので、参加者のかたがたに無理言って
『樹皮』チームと『枝』チームに分かれていただきました。

予想では、『枝』チームのほうがよりピンクに染まると思っていたのですが、
結果は『樹皮』チームの方が深いピンク系の色に染まりましたっ!

いつものことですが、ボクもコーフンして一緒に染めてたのでうっかり写真を
とるのを忘れておりまして、その2色の比較画像が無いのですが、
枝チームに属したボクのシルクマフラーはこんな色です。

はい、これはこれでとってもいい色なんですけどね。
樹皮の方はもっと深いベビーピンクでした。かわいい色だったなぁ。

ご参加の皆様、予想に反した色の仕上がりで
うそをついてしまいました・・・。
すみませんでしたm(__)m。

でも、ほら、予想通りに行かないのが天然染料ですから。

・・・あ、いえ、普段はそんなこと言わないです。
言い訳です。すみませんm(__)m。

・・でも、ホントいい色でした。
負け惜しみではなく、どちらもカワユイ色でした。
焚きだしの香りもとってもよかったし。

また来年、この時期になったら染めましょう!

来月は紅花で口紅を作る実験教室の予定です。
またお楽しみにっ!

店主@手染メ屋
https://www.tezomeya.com/

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