お酒って旨いです　・・その２

お酒ネタ続いてその２です。

父と京都しぇりークラブに行ってきた。

石塀小路にあるシェリー酒専門のお店です。

東京にある彼の有名なしぇりークラブの姉妹店。
アタシはどっちもいったこと無し。

東京の店は何度か言ったことがあるとエラそうに言ってる父に
じゃぁおごってよとわけのわからんことを言って連れて来てもらった訳だ。

まぁ、こんな年になってもいまだにすねかじりな訳でございまして
お恥ずかしい限りでございますm(__)m。

入ってみると、
石塀小路にあるにしてはおかしな和洋ミクスチュアではなく
（例えば絨毯フロアで和紙照明とか）
かといって乱暴なバル風でもなく
（例えば木樽が机になってるとか）
適度に落ち着いて、シック（死語）でグー（死語）なたたずまい。

リストを見ると、ほとんど見たことないやつばっかり４０種類以上！
全部同じ金額で一杯９４５円。

ティオペペとかラヒターナが９４５円なのはちょっと解せないけど、
年数経ってそうなオロロソとかも全部同じ値段ってことは、
おしなべてみるとリーズナブルなのかな・・？
などと思いながら、

これはお任せした方がいいだろうということで

お店のお姉さんに
木の香りのするとろぉりおいしいパロコルタードを下さい
って頼んだら、出てきたのがこれ。

これ、おいしかったです♪

ほんとね、木の香りとぶどうの香りがするの。
で、お味は角の丸い鋭角三角形な感じ。

だいたいパロコルタードにお目にかかるのさえ難しいのに
ここにはパロコルタードだけで１０種類くらいあるみたい。

更にお値段がちょっと高いのも入れたら２０本近くあるらしい。

東京の本店は、シェリー酒所有本数世界一でギネスブックに載っている
実はものすごいお店でして、さすが姉妹店だけのことはあるぞ。

なんて、お店のお兄さんとお姉さんを持ち上げながら（笑）
お酒の話なんぞをしながらドライトマトと一緒にちびりちびり。

グラスが空になっちゃって、もう今日はパロコルタードしか飲まないぞ！
とココロに決めて、２杯目は店長のオトコマエお兄さんにお任せしたら
「今おいしいパロコルタードがあるんですよ！」
なんてお応えが。
リストに載ってなくて少しだけ高いらしいんだけど
今日は自分のカネではないので全然気にしない（笑）。

で、出てきたのがこれ。

１杯目とぜんっぜん味が違う。
同じパロコルタードとは思えない。

香りはね、実はあんまり好みじゃなかった。

お兄さんが言うように、トロっとした感じで更に長期熟成
の赤ワインみたいなエロい香り。
とてもシェリー酒の香りじゃない。

いや、全然好きな香りなんだけど、この香り楽しむなら
シェリーじゃないよな、と。
でも、後から考えると、この香りを赤ワインで楽しむなら
トーゼンボクの財布では無理でしょう（笑）。

で、味も、オロロソにかなり近い。
何にも言われなかったら間違いなくオロロソだって思う。
味だけなら。

なんていう不思議なお酒なんだけど、やっぱりおいしいのはおいしいのよ。

で、お兄さんがね

「この酒は甘いものと一緒にするとすごいおいしいんですよ」
とおもむろに枝付干しぶどうをサービスで出してくれた。
マラガの甘い甘い干しぶどう。
あぁ、スペインの干しぶどう大好きなんですよなんていいながら
つまんで飲んでみて

・・・びっくり。

さっき飲んだときには全然気付かなかった香りがくちの中に
充満しだした。なんだこれ？

って感じで飲み込んで、びっくり。ちゃんと香りまだ残ってる。

ぶどうの香りなんだけどそれだけじゃない。色々混じりすぎてて
全然わからん。でもすんごいおいしい。

すげぇ。

お兄さんニヤニヤ。

父がなぜかたのんでたクレーマカタラーナと一緒に飲んでも同じく
ふくよかな香りが【＾＾】。
とーぜんお酒の甘みは少しやわらぐのね。

なんでだろ。ホントおいしい。

そんなこんなでおいしく楽しいシェリー酒の夜はふけて行きましたとさ。

こないだの「こなから」での日本酒といい、
このしぇりークラブでのシェリー酒といい、

お酒がおいしいのはもちろんなんだけど、
アテと一緒に食べると更に味が変わるってのは、
なんなんだろう。

いや、理論ではわからなくはない。

甘いもん食べると次に甘いもの食べても甘みに対して弱くなるとか
しょっぱいものと一緒に甘いもの食べると甘みが増すとか。

でもね、それだけじゃないと思うのよ。
もっとフクザツなことが起こってるのではないか、と。

お酒と食べ物の成分が、なんか微細ながらもとてもややこしいことに
なってるのではないか、と。

で、それが、

おいしい

と感じるカップリングがあるわけですな。

それを酒ごとに、食べ物ごとに、いくつものパターンがあって
その場その場で小出しにして行く店主やマスター。

とってもクリエイティヴな作業だ。これは。

酒ってすごい。
アテってすごい。
酒屋さんってすごい。

と、改めまして思いました。

お店の皆さん、本当においしいお酒とアテをありがとうございます。

オレもがんばろっと。

京都しぇりークラブ
http://www.sherry-club.com/kyoto/k_index.html

店主＠手染メ屋
https://www.tezomeya.com/