tezomeya ブログ
this is it だ!
昨日、”This is it”を見てきた。
泣いてしまった。
何度も涙が伝ってきた。
泣くとこなんかひとつもない映画なのに。
この映画を観るまで、今回予定されていた
ワールドツアーは、
「過去の人」の郷愁に浸るためのお膳、
程度に思っていた。
60年代、70年代に活躍したアーティストが
こぞって再結成してライブをやるような、
あれだ。
失礼ながら、マイケルのライブもそんな中の
ひとつなんだろうな、と思ってた。
マイケルが死んだとき、本当にビックリして
悲しかったけど、そんな、急逝してしまうくらい
体調不良だったのなら、
「ライブなんかできる体じゃなかったんだ・・。
無理しなくてよかったのに・・」
なんて、心のどこかで思っていた。
そんな考えが全てぶっとんだ。観て。
90年代の頃のマイケルとは確かに違う。
細くなった腕や脚には往年の筋量がないのか、
動きのスピードはブカレストライブなんかの
全盛の時代の映像に比べるとやはり弱い。
でも、動きのキレやコントラスト、
歌と踊りのコンビネーションなんかは
全然昔と遜色ないんだよ、これが。
そして、そんなことよりも、リハーサにも
関わらずステージパフォーマンスの完成度の高さ!
これ、全部リハでしょ。
すごいよ。
本番数週間前だからかもしれないけど、
真剣そのもの。
超一流のコンサートのリハって、映像で何個か
見たことあるけど、こんなにちゃんと歌って
踊る人観たことない。
彼が本気でリハするもんだから、当然まわりも
ボルテージが上がって、練習なのにすごいアツさ。
これ、本番だったらどんなことになってたんだろう。
ヒメノさんもブログで言ってたんだけど、
マイケルは本気だったんだ。
そんなことに気付かずに、マイケルの死をなおざりに
悲しんでいた自分にちょっと腹が立った。
彼は死の直前まで、とてもポジティヴにコンサートの
ことを考えていたそうだ。
この映画を観ると、マイケルがどのくらいこの
ツアーに、そして世界の不幸せな子供たちや
壊れそうな地球を癒すことに、真剣に入れ込んで
いたかがわかる。
そして、まだ、マイケルはそれを実現する力を
持ってる人間だったんだ。
この映画観てて何が羨ましかったって、
バックダンサーやミュージシャンや
コンサートスタッフの連中。
結局、彼のパフォーマンスを肌で
感じられたのは彼らだけだった。
映画観てて、ダンサーとかがリハでマイケルが
踊ってるを観てすんごい喜んで感激してる
シーンがいくつもある。
一緒にツアーできることに、
涙流して喜んでる人たちが大勢いる。
ほんっっっと、羨ましい。
あの場にいれたことが、だ。
ま、いれなくて当然だけど。
ツアーができなくなって、彼ら、
ほんとに悔しがってるだろうな。
とにかく、この映画を観て、思った。
大げさでもなんでもなく、
彼の死は人類の大きな損失だったんだ、と。
彼はまだ過去の人じゃなかったんだ、と。
「うそだぁ・・」
と思うなら、是非この映画を観てください。
ラッキーなことに2週間限定だったのが更に延びるみたいです。
何度も言うけど、このツアーが実現されなくて、
本当に残念だ。
でも、これを観たからボクはそう思ってるわけで、
彼が死なずに実際にツアーが行われて
日本でも開催されたとしても、プレミアムチケットで
高くって、ボクも「いまさらマイケルじゃないでしょ・・」
なんて言って行ってなかったんだと思う。
で、DVDなんかでもし映像化されたとして(その可能性は低かったろうけど)
それを観て、「行けばよかった・・・」
なんて、悔しがってるんだろうな。
少しでも気になることには、
もっともっと正直にならないとだめだ。
こんな風に
手遅れになる前に。
店主@手染メ屋
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