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tezomeya日記

ウィスキーのうたげ

ちょっと前だけど、2月末に
オールドボトルのウィスキーを飲む会を
工房でやった。

クラフトカフェの田畑さんがツイッターで
サントリーローヤルの未開封の昔のボトルを持ってる、
ってつぶやいてくれたのがきっかけ。

お酒好きな人たちに声かけて、
手染メ屋がバーになりました。

田畑さんと昔のローヤルのボトル。

調べると、このローヤルのボトルは少なくとも
1980年以前のもの。
30年以上前のオールドボトルってこと。

田畑さんのおじいちゃんがずっと飲まずに置いてた
のを譲り受けたらしい。

いやぁ、これが、美味しかった。

比べるために今のローヤルも買ってきて
飲み比べたんだけど、
これがもう、ぜんぜん違うのね。

その理由が瓶熟(瓶詰め後に熟成がすすむこと)なのか、
もともとのローヤルのレシピがちがうからなのか、
その両方によるものなのか、わからないけど、
ほんと、全く別物。

今のローヤルも十分普通にいいのよ。
この日は他にもいい酒ばかりだったから
さすがにストレートはちょっと見劣りしたけど
ハイボールとかにすればちゃんと美味しい。

でも、田畑さんのローヤルは、香りがもう、ええ、
似ても似つかぬものでした。
ほのかなバニラフレーバーにさわやかな香り。
いい香りでした。

この、オールドボトルは瓶熟があるかどうか、
ってのは、良く話題になること。

もちろんウィスキーメーカーは「瓶熟はない」
って言ってる。
今回参加してくださった、ボクなんかよりも
数百倍モルトウイスキー好きな
カメラマンの村川荘兵衛さんも、瓶熟には懐疑的な意見の方だ。

僕もよくわからない。
でも、たぶん、何か起こってるんだよ。

僕らの周りに存在する物事は、僕らが想像できるより
ずっとずっといろんな事柄(因子)がそれぞれ
影響しあいながらわけのわからない動きをとって
いることの集まりな訳であって、
僕らがなにかその物事を説明するにはあまりにも
ややこしい複雑系として存在している訳で、

もう、これは、
「よくわかんないけど、何かがおこってるんじゃない?」
って言うしかない訳で、

うん。
美味しければ、それでいいのかな、と。

なんてちょっと哲学的なことまで話題になったりして、
とっても美味しく楽しい夜だった。

ウィスキーって、いいよな。
何の足しにもならない、
無駄でウツクシイ話題の
ネタになってくれる。

で、その村川さんが、仕事で行ってた
スコットランド土産に、とってもとっても
珍しいシングルモルトをいくつも持ってきてくれた。

このモルトはびっくり。

アードベックのシングルモルトなんだけど、蒸留したてで
樽に仕込まれる前のウィスキー。

言ってみれば、アードベックの麦焼酎。
ほら、無色透明でしょ。

でもね、この状態で、もう、すんごいピート香と
あの有名なヨードチンキ味がするの!

アルコール度数もたぶん70度近いと思うんだけど、
そんな雰囲気はあまりなくて、それよりも芳醇な
ピートの香りにむせびました。
オモシロイお酒だった。

あと、アイルオブジュラの91年に蒸留して
何年樽に寝かしてたかわからないっていう
テストサンプルも飲ませてもらった。
これがおいしかったぁ!
もう酔っ払っててまともな写真が残ってませんが。

いやぁ、村川さん、ホントありがとうございました!

なんて感じで夜が更けていくのでした。

美味しいお酒って、ホント幸せになる。

美味しくて幸せ。
それをネタにつまみが美味しくて幸せ。
飲んだり食べたりしながらみんなと
どうでもいいウツクシイ話ができて幸せ。

田畑さん、村川さん、そしてご参加の
皆さん、楽しい夜をありがとうでした。

またのもうね。

店主@手染メ屋
https://www.tezomeya.com/

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