メールマガジン
2018年2月
皆様
いつもお世話になっております。tezomeya店主でございます。
度重なる寒波の到来と大雪、今年は全国的に厳冬ですね。
自宅近くでのカメムシ大量発生に番頭が「今年は寒いでぇ」と秋口に言っていたのを鼻で笑っていた当方が、
あまりの寒さのためにしもやけにかかってしまい、「バチが当たった」と今になって番頭に笑われています。
皆さまはこの極寒の中いかがお過ごしでしょうか?
毎年、この冬の時期にご依頼頂く仕事がございます。
まとまった量の糸染めでして、今年は100kgを淡い藍色に染めるお仕事。
このお仕事をさせて頂くたびに思うことがありまして、それは・・・・
・・・と、マクラが長くなる前に、いくつかお知らせです。
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◎― 予告!久しぶりの手習い教室開催 ―◎
『橋本桂子さんの手刺繍教室』
・日時:2018年3月10日(土)13時スタート
・場所:tezomeya工房内
・定員:8名(先着順)
関東で刺繍教室も開いてらっしゃる刺繍作家の橋本桂子さんがtezomeyaでお手軽刺繍教室を開いて下さることになりました!
かわいいお花の刺繍を指して頂けるよう基本の刺繍を教えて下さる予定です。
詳細と募集は今月末にまたお知らせいたします。
こうご期待!
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◎―サイエンスバーやります!―◎
「遺伝と染めを呑んで科学 」
●日時: 2018年2月24日(火)20時~
●場所: 京都市中京区「Bar月読」
●費用: 1000円(ワンドリンク付)
●定員: 10名
↓↓詳細及びお申込みはこちら↓↓
https://www.facebook.com/events/146617669353945/
昨年11月に東京青山でお話しさせて頂いたサイエンスカフェの続き対談を、京都のバーでさせて頂くことになりました!
前回のイベントはこちら
https://keksciencecafeaoyama.connpass.com/event/69571/
対談のお相手は前回同様です。
KEK物質構造学研究所構造生物学研究センター長
千田俊哉さん
https://www2.kek.jp/imss/sbrc/about/labhead.html
教授先生ですが、良い意味でそんな風情では全くない、本当に気さくな科学者さんです。
これまでも色々なお話しを千田さんとさせて頂きましたが、素人ながらですが、大げさではなく、おそらくノーベル生理学・医学賞を本気で狙えるステージの方のお一人なのだろうと思います。
前回と違って今回はお酒飲みながらなので、もっとざっくばらんにお話しできると思います。
DNAとかゲノムとか染色体とかなんかわかるようなわかんないようなですよね。
こいつら、すごいんですよ。
なんで子どもは親に似るのか?
なのになんでちょっとずつ違うのか?
そして、なんで生物は進化するのか?
そもそも生物って何?
そんなお話もできればいいな、と。
お申込みは基本的には以下のfacebookからとさせて頂いておりますが、
店主青木宛に直接メールなどで連絡頂いても結構です。
喜んで受付させて頂きます!
↓↓詳細及びお申込みはこちら↓↓
https://www.facebook.com/events/146617669353945/
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◎― 3月に阪神さんでイベントです! ―◎
イベント名「ハーブティーと草木染め雑貨」
●日時:3月7日(水)~13日(火)10時~20時
●場所:阪神梅田本店様 5階イベントスペースステージ5
5年ぶりに阪神さんに伺います!
ハーブティーで有名な先春園さんとカップリングでの催事。
番頭がカットソーを中心にお持ちします。
お近くのお客様、是非是非ご来店お待ちいたしております!!
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◎― 予告その2 サルでもわかるシリーズ開催! ―◎
『サルでもわかる“光”と“色”のお話』
・日時:2018年3月21日(水)春分の日 13時スタート
・場所:tezomeya工房内
2年前にも開催しましたが、その際に分かり難かったことなどを踏まえながら今回も店主がでしゃばる予定です(笑)。
“光”というものがいかに正体不明で、
“色”というものがいかにいい加減なモノなのか、
ということを店主が全力で解説いたします!
募集人数などまだ未定ですが、詳細と募集は上記の橋本桂子さんのイベントと同様今月末にまたお知らせいたします。
こうご期待!
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◎― 他にもtezomeyaあちらこちらに出没致します―◎
★2月17日(土)
イオンモール京都の無印良品店さんにて紅花ワークショップ
★4月20日(金)~22日(日)予定
東京都内にて春夏商品受注会開催!
日程が近づいてきましたらまた詳細などお知らせいたします!
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マクラの続き・・・・
「一様に仕上げる量産のお仕事ってとてもクリエイティヴだよね」ということです。
このご依頼は、先方から送られてくる糸を預り、御指示通りの涼しげな薄い藍色に染めて納品する、という内容です。
納品した糸はサマーセーターに編み上げられ、先方様のブランドで通販されます。
なので、ご依頼の糸は全て色ブレなく淡縹色に仕上げる、というお仕事になります。
1綛(かせ、糸のひとまきの単位)約250gの糸束を400綛、100kgを3か月かけてちまちま染めるわけですが、全て同じ色に仕上げる為、作業は基本的に同じことばかりです。
こんな言い方をすると「退屈なんだろうな」と思われるかもしれませんが、それが、全然違うんです。
毎回、ほんの少しずつ、アレンジしないといけないんです。
送られてくる糸ですが、実はちょっと特殊な糸でして、麻とクマザサから作った紙とを合わせて作られています。
糸作りに大変なご苦労をされているご様子で、4年前に初めてご依頼ご相談を頂いた際に、先方の企業さんは何度も糸の試作をされていました。
そして、糸作りがやはり難しいのか、正直に申しますと、今も頂く糸のロットごとに重さや巻かれ方のブレがあります。
与えられたブレのある素材に、手を加え一様にブレの無い染め色に仕上げるためには、複数の工程からなる染めの作業の際に素材のブレに即した変化が適宜必要です。
もちろん、染め作業の流れは標準化していますが、標準化された一連の作業の中で、素材のブレによって少しずつ作業に色を付けるのです。
簡単に言えば、量産プロダクトを一様に仕上げる為の作業は全くの“一様”では成り立ちません。
この少しだけ“一様”でない作業が、毎回スリリングで、ドキドキします。
何度も同じ言い方になりますが、
大まかな染め作業は標準化しているので当方の染作業を大雑把に観察している方からみれば、動きはおそらく「一様、機械的」なのだろうと思います。
ですが、素材は微妙に一様ではないので、当方の動きに細かい一様でないアドリブ作業が加わります。
例えばネット袋に入れる時の糸束の位置
例えば糸量の若干のブレを考慮して標準の染色時間に数秒~10数秒の増減アレンジ
例えば崩れて絡まりやすい状態の糸束の糸道を全て1つずつ染め前に修正
などなど・・・。
個人的に、こういった作業ってとても「クリエイティヴ」だな、と思うのです。
素材ごとの違いを考慮して作業工程にその都度その場で(しかも短時間で)アドリブを加味する。
このアドリブには、とても「想像力」が必要です。
ここで言う「想像力」というのは、断片的で時には大変些細な不連続の情報を拾ってつなぎ合わせてストーリー化させ、そしてそのストーリーから問題点を抽出してその解決策を講じる、という一連の思考動作。
これを実際の作業中に行うのですから、ある程度限られた時間で行わないといけません。
これ、とても高度な行動だと思うのです。
この高度な「想像力」を働かせることによって、一様なプロダクトが仕上がる。
ね、とてもクリエイティヴだと思いません?
そうして一様な狙った色に仕上った糸たちを確認できると、そのたびごとに毎回「よっしゃあ!」とテンションあがり、更に正直に言えば、ほっとします。
すなわち、毎回、ドキドキなんです。仕上がるまで。
まだ想像力に乏しく効果的な調整力を安定して発揮できない当方にとって、仕上りの糸を確認することは楽しみであると同時に恐ろしくもあります。
恥ずかしい例えをするなら、毎回、小学校の時好きな女子と秘密で交換してたノートが朝学校の机の中に入ってるかどうかを確認してた時みたいな気持ちです。
当方はまだまだですが、世の熟練した職人さんって、いっつもこんなことをされているのだろうと思うのです。
当方のように言いたがりではないので、皆さん黙ってお仕事をされていますが、本当はとてもクリエイティヴな方たちなのだろうと思うのです。
何でもないように鉋をかける腕の良い大工さん
しれっと包丁を入れて美味しい刺身をつくってくれる板前さん
黙々とミシンをかけてかわいい服を縫い上げて下さる縫製場のオペレーターさん
超高級デザイナーチェアでも普通の家にあるダイニング椅子でも当たり前のようにすわり心地よく仕上げてくれる椅子張職人さん
皆、素晴らしいクリエイターさんたちだと思うのです。
この大量の紙糸を染めているとき、あ、自分も少しはそんな人たちの仲間になれてるのかも、とか思いながら作業してます。
あ、ウソです。作業中はそんなこと考えてません。そんな雑念を頭に浮かべるとすぐ失敗しますので。
目の前の糸のご様子をうかがうために全神経集中です!(願望)
・・・となんか偉そうに話してますが、tezomeyaまだまだでございます。
特に店主は基本的に怠け者な性格でして、こうやって有言化しておいて足かせを付けているようなものです。
まだまだ至らぬところも多い染め工房ではございますが、なにとぞ引き続きtezomeyaをご愛顧の程宜しくお願い致します。
追伸その1
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追伸その2
時々tezomeyaお知らせメールをお送りさせていただいておりますが、ご迷惑でしたらこのままご返送くださいませ。
以降、当方からのメール送信はご遠慮させていただきます。
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