メールマガジン
2020年8月
皆様
いつもありがとうございます。tezomeyaです。
日本各地で本当に良く降った今年の梅雨もやっと明けましたね。
すわ夏到来!と言いながらこの状況下なかなか両手を広げて盛夏を満喫するのは難しそうですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
本日は『漉し布論』をば少々・・・
・・・とマクラは後回しにさせて頂きまして、本日は夏恒例の開業イベントと、紅花Zoomワークショップのご紹介です。
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◎―今年も開業記念セールやりますっ!!―◎
●催事名:『18周年の日』全品15%OFF!!
●期間: 2020年8月13日(木)~15日(土)11時~18時
●場所: tezomeyaのショップ
毎年開催しておりますお盆のイベント。
このような状況ですのでなかなか大っぴらにはできませんが、もちろん今年も行います!
2002年7月にこの地でお店をOPENしまして、この夏で18年がたちます。
ウチの工房がなんとか死なない程度に生きながらえておりますのも、ひとえに皆様のご愛顧のおかげです。
皆さまへの日頃の感謝を込めまして、この3日間に京都のtezomeya店頭にてお買い上げいただきました商品は全品15%OFF致します。
商品在庫の無いアイテムのご注文も同じく15%引かせて頂きます!
これを機に是非新たなtezomeyaアイテムをお試しいただければと思います。
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◎― メルマガ購読のお客様限定のセールイベントです! ―◎
●8月13日(木)0:00~15日(土)23:59
上記の期間にネットでご注文を頂いた方、全品10%OFF!!
↓↓詳しくはこちらをご覧ください↓↓
https://www.tezomeya.com/ja/2020_18shunen.html
※このメルマガのみでのお知らせです。
このメルマガを見てご注文いただいたことがわかるよう、以下の合言葉をご注文時に必ず記入ください。
「tezomeya18周年」
コロナウィルス蔓延のためにご来店がままならないお客様も多いと思います。
そういったお客様にも感謝の気持ちを!ということでメルマガ購読者限定でイベントいたします。
↓↓詳しくはこちらをご覧ください↓↓
https://www.tezomeya.com/ja/2020_18shunen.html
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◎― 速報★紅餅を使ったZoomワークショップ開催します! ―◎
●「長瀬さんの紅餅で濃紅を染めよう!~Zoomワークショップ」(仮)
●日時:2020年9月12日(土)13時スタート(予定)
●定員:10名
●参加費:8,000円(税込、染料、染めアイテム込)
※募集は来週後半スタートの予定です。
先月のメルマガでもお伝えいたしました通り7月12日に山形県の紅花農家、長瀬さんの畑にお伺いして今年の紅花生育状況の取材をしてきました。
その際の動画をUPしております。
音声に不具合があるところがございますが、もしご興味おありでしたらぜひご覧ください。
そして、この時に取材をした紅花は現在長瀬さんの手によって紅餅に生まれ変わっている途中です。
その紅餅を使用した紅花染めワークショップをZoomで開催いたします。
すみません、今回は有料です。
募集スタートは来週後半あたりの予定です。
また改めてメールなどでお知らせいたします。
ご興味おありの方、ぜひご参加ご検討いただけましたら幸いです!
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・・・・お話いたします。
漉し布、一般名称かどうかはわからないのですが、tezomeyaでは裏方として非常に重要なアイテム名です。
ごく一部の植物を除けば、まずは植物をコトコト煮たててスープを作る、というのが天然染料の染色としてまず最初に行う工程です。
チップ状など小さくなっている乾燥植物(たまには生の時もあります)を水と一緒に煮たて、それを液と染料に分けて、また染料を新しい水に入れてまた煮たてて・・・
という作業の繰り返しをだいたい3時間ほど行います。
その際、液と染料に分けるための道具が「漉し布」です。
大きめの寸胴鍋に漉し布をかぶせて自転車荷台用ゴムバンドで鍋口に固定し、そこに煮たてた染料と液を落とすと、液は下に落ちて、染料は上に残る、という仕組みです。
この漉し布、実は開業当時からずっと使い続けているものがかなりヘタって来まして、そろそろ全部交換かな、ということに。
今使っているものは、前職のワコール時代に当時お世話になっていた材料関連担当の先輩から頂いたものでした。
もちろん濾すための布ではありません。
ワコールさんの超高級ブランドのランジェリーに使用されていたポリエステルストレッチサテンです。
ポリエステルだからと言って侮るなかれ。極細ポリエステルフィラメントと少しだけ入っているポリウレタンによる、しなやかで、でも厚みもあって、しっかりしてるけど落ち感きれいな超高級素材の余り生地を分けていただいていました。
末端価格ではおそらくmあたり数千円以上すると思います(というか、ここまで高級なポリエステルストレッチサテンはノムラテーラーさんでは見たことがありません)。
ですがあれから20年。。
すでにその先輩は退職されていますし、今のワコールさんの材料部署の方なんて知る由もありません。
こんなオッサンのことを知っている人など一人もいないでしょう(笑)。
同じ素材を手に入れることは不可能です。
ですけど、
・ポリエステルであること
・できるだけ細い糸のサテンであること
はtezomeyaでは必須と考えています。
ポリエステルである理由;
漉し布は染まらない素材が一番と考えています。だって、綿や絹などを漉し布にしたら、染液の一番いいところを漉し布にもっていかれますから。
私たちは漉し布を染めるために3時間も染料を焚きだしているわけではありませんので。
で、天然染料が染まり難くて最も高温に強い(毎回沸騰水を通すわけですから)のは、これはもうポリエステルです。
極細サテンである理由;
染料の中には焚きだしている間にかなり細かく泥上になるものもありますし、そもそも細かい粒子状になっているものもあります。レードルで染料が付着した漉し布をこすいで回収する作業があるのですが、この時、平織や綾織よりもサテンのほうが動摩擦係数が低くて作業がはかどりやすいと経験的に感じています。
また、極細の糸で織られているほうが、粒子状の染料が間に入り込まず回収しやすいです。
このほかにも、当然ですが目が粗すぎると何でも通してしまってよくないですし、目が細かすぎるといつまでたっても染液が鍋の下に落ちずに分離に時間がかかります。
この具合は経糸、緯糸のデニール数と打ち込み本数の関係で決まりそうですが、綿素材であったら触ればだいたい番手や打ち込み本数が予想できる自分も化繊の織物についてはほぼ素人でして何ともよくわかりません・・。
今の生地感を触りながら、それと似通った持ち感のものを探すしかありません。
良き染め色を出すことに関して直接関係する道具ではないのですが、作業工程上非常に重要な漉し布。
これ、本当にたまたまだたのですが、最初にいただいた超高級ポリエステル素材がとにかくベストだったのです。
これに替わる素材を探しにノムラテーラーに行きました。
そして生地を触ってあーでもないこーでもないと悩み選ぶこと30分。
「これかなぁ。。」
と、選んで買ってきて先ほど試してみたのですが、これが思ったよりも目が細かかったようで、液がなかなか落ちてくれません(苦笑)。
織り糸の細さはばっちりだと思います。
ですが、打ち込み本数が理想よりも多かったのかもしれません。
もう少しいくつかの染料で試してみないとわかりませんけど、もう一回選びに行かなければいけないかもしれません・・・。
なにやらいつもワークショップや講義などで偉そうにいろいろなことをお話していますが、初めてのこととなると途端にこの体たらくです。
知恵は経験の娘である・・・。ダヴィンチの言う通り、経験が何よりも重要、ということですよね。
「漉し布論」といいながら、全然理論になっていません。すみません。
たかだか20年そこそこではまだまだ経験していないことのほうが多いわけでして、いつまでたっても訓練と経験だな、と肝に銘じた事象でした。
・・・長々とすみません。
大手を振ってご来店いただけるような世の中ではない今の状況、少しでもなにか面白いことができればと、無い知恵を絞っています。
メルマガ限定イベントやZoomワークショップもそんな流れの一つです。
「コロナを言い訳にしない!」をスローガンに店主・番頭とも頑張ります。
長期化しそうな様相を呈していますが、この状況でもできること、この状況だからこそ思いつくことなどを逐一検討していきたいと思います。
今後とも変わらずtezomeyaを何卒よろしくお願い申し上げます。
追伸
時々tezomeyaお知らせメールをお送りさせていただいておりますが、ご迷惑でしたらこのままご返送くださいませ。
以降、当方からのメール送信はご遠慮させていただきます。
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天然色工房 tezomeya
青木 正明
〒604-0983
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※日・月・火曜定休です(月・火祝日の場合は営業)
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